みやの/(20)
T163/ B94(G)/ W60/ H102
マゾれメロス
メロスは激怒した。必ず、かの邪智暴虐の女王様を除かなければならぬと決意した。メロスにはハードSMがわからぬ。しかしメロスは、Mである。蝋を垂らされ、縄で縛られて暮して来た。けれども邪悪に対しては、人一倍に敏感であった。
「なぜ女王様はおちんちんを痛ぶるのか?」
「痛ぶられて喜んでいる、というのですが、誰もそんな、気持ちは持っては居りませぬ。」
「たくさんのおちんちんを痛ぶったのか。」
「はい、はじめは女王様の妹婿さまを。それから、御自身のお世嗣を。それから、弟さまを。それから、弟さまの御子さまを。それから、旦那さまを。それから、賢臣のアレキス様を。」
「おどろいた。女王様は乱心か。」
「いいえ、乱心ではございませぬ。そのままではおちんちんを、信ずる事が出来ぬ、というのです。このごろは、縛られて一昼夜寸止めされ続けたおちんちんをも、お疑いになり、少しでも我慢汁が渇き始めた者には、そのまま禁欲生活に入ることを命じて居ります。御命令を拒めば亀甲縛りにかけられて、さらに寸止めされ続けます。きょうは、六人が犠牲になりました。」
聞いて、メロスは激怒した。「呆れた女王様だ。生かして置けぬ。」
メロスは、単純な男であった。おちんちんを、おったてて、のそのそ王城にはいって行った。